お知らせ
2025年08月
「月寒公園自然観察会~植物・樹木編」を開催しました!
2025年08月01日
7月29日、札幌市博物館活動センターの山崎真実学芸員を講師に「月寒公園自然観察会~植物・樹木編」を開催しました。
定員を超える22名の皆さんと一緒に、色々な樹木や植物を2時間かけてじっくり観察したので、写真と共にレポートします。
パークライフセンターを出発し、まずは望月寒川の橋を渡って、ボート池方面に向かいました。
水のあそび場の横にあるマツは、カナダやアメリカが原産の樹木で「バンクスマツ」と言い、マツボックリがぎゅっと閉じた形をしています。実は強い熱を受けないと開かない構造で、山火事などで熱が加わると開いて種が飛ぶそうです。外国の木はその土地にあった特性があって面白いですね。
向かって右側の木がバンクスマツです。
望月寒川からボート池にそそぐ水路沿いには「ガガイモ」の花が沢山咲いていました。
ガガイモはツル性の植物で、今の時期白い毛に被われたかわいらしい花が咲き、秋になると長い袋状の果実を付けます。果実の中に、長い毛が付いた種が沢山入っていて、風に乗って飛んでいくので、ここ数年でこのあたりにはガガイモがとても増えました。
また、種についた長い毛は、スタンプのインクや朱肉に使われていたそうです。ガガイモの汁はかぶれることもあるそうなので、注意が必要です。
最近水路沿いに増えているガガイモ(花)
水路の横には、いつも地面に水が溜まっている場所があります。そこに生えていたのが「サンカクイ」という植物です。茎を触ると、しっかり三角形をしていて、まさに名前のとおり!
これはおもしろい!と、皆さん茎を触って楽しんでいました。目立たないけど地味な花も咲かせていて、山崎さんに教えてもらわなければ気づかなかった植物に出会えましたね。
その他、ユリノキやネジバナ、ヤマグワ、キツネノボタンなどを観察しました。
サンカクイの茎の三角形を楽しみました
ボート池から、くつろぎの森に向かう途中には、大きなミズナラの木がありました。子どもたちが3人手をつなげるくらいの大きな幹周です。この隣には、これまた大きなコナラの木があります。
コナラは石狩低地帯が北限だそうで、月寒公園には多くありますが、もう少し北の方に行くとほとんど見られなくなります。
そして、山崎さんがいる札幌市博物館活動センターの活動フィールドは石狩低地帯であり、この地域の生きものを学べる施設でもあります。
石狩低地帯のことをもっと知りたい方は、ぜひ札幌市博物館活動センターに行ってみてくださいね。
札幌市博物館活動センターのホームページはこちら↓
子どもが3人手をつなげる位大きなミズナラの木。
くつろぎの森から歴史の森まで、森の中で好きな木の葉っぱを集めたり、キツネやエゾリスに出会ったりしながら歩き進めました。
山崎さんからは、複数の小葉が集まって1枚の葉っぱを形作る「羽状複葉」について、教えてもらいました。このあたりに多いオニグルミやニワウルシ(シンジュ)の木は羽状複葉で、特にシンジュの葉は、1枚の葉っぱが50㎝ほどの長さになるので、その大きさに驚きました!
ニワウルシの葉の大きさは圧巻!
くつろぎの森にいる辺りから雨が降り始め、歴史の森の階段を降りる頃には、大きな雨粒が落ち始めたので、急いでパークライフセンターに戻りました。
そして、観察会で集めた好きな木の葉っぱを使って、手ぬぐい(ハーフサイズ)に、葉っぱのスタンプを押す工作を楽しみました。
キレイに配置して、種名を書いて図鑑風にする人や、大きな葉っぱをダイナミックにスタンプする子どもたちなど、それぞれに楽しんで頂けたようです。
暑い日でしたが、2時間あっという間の観察会でしたね。
参加してくれた皆さま、講師の山崎さん、本当にありがとうございました!
次回の自然観察会は、8月5日と10月5日のトンボと野鳥編になります。8月は定員になりましたが、10月はまだ空きがありますので、ご希望の方は、ぜひお申込みください。
お気に入りの葉を手ぬぐいにスタンプしました!
木の名前の他「楽しかった」と感想も書いてくれました。嬉しいです!
カラフルな色で、色々な形の葉っぱをスタンプした作品。ステキ!
羽状複葉の葉など、大きな葉っぱをきれいに配置した作品。鮮やかです!
よく見ると、トゲトゲの針葉樹の葉もスタンプされています。淡い色も優しいですね。