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パークライフカフェ「キタキツネ」開催しました!

2021年03月31日

パークライフカフェは、みんなが気持ちよく公園を利用するために、公園の課題を学んだり話し合ったりする場として、3年前より開催しています。

今年度は、最近月寒公園で、何かと話題になる「キタキツネ」をテーマに、3月31日に
開催し、月寒公園の近隣に住む方や、月寒公園ファンクラブの皆さん、公園の管理に携わる人など、30名以上が参加してくれました。

講師は、キツネの研究者である池田貴子特任助教(北海道大学CoSTEP)です。

池田先生は、12月から月寒公園で、自動撮影カメラなどを使って、キツネの調査を始めています。野生動物のカメラにより分かってきた、月寒公園のキツネのことをお話してくれました。
秋から冬は公園でも、キツネを時々見ましたが、この時期は分散期・単独期で、月寒公園を縄張りにしているキツネ以外に、メスを探しに来たオスも見られたようです。

今は出産期となり、キツネは巣穴で子育てをするので、私たちが目にする機会も減っているようです。そしてもう少ししたら、子育て期になり、子ギツネを見る機会も増えるとのことでした。

そして、キツネと言えば、エキノコックス症。
どんな病気で、何に気を付けたら予防できるのか?を分かりやすく教えてくれました。

エキノコックスは寄生虫で、エキノコックスの幼虫が寄生したネズミを、キツネが食べると、

キツネの中でエキノコックスが成虫になり、また卵を生みます。
キツネが糞をした時に、この卵が環境にばらまかれ、人がキツネの糞を触ったりすることで、卵が人の体に入り、エキノコックスにかかってしまうことがあるとのことでした。

人がエキノコックス症を発症するまでは、10から20年かかり、年間の感染者は20から30人程度となっています。

エキノコックスは、予防が大原則の病気で、キツネやキツネの糞に近づいたり、沢水を飲んだりしないこと、公園で遊んだ後は手を洗うなど、しっかり予防をしたら、リスクが減らせるとのことでした。

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↑池田先生のスライドより(デザイン:林悦子)

月寒公園では、キツネをはじめとする野生動物への餌付けも、大きな問題となっています。キツネに餌をやることで、キツネが人に慣れて距離が近くなり、エキノコックス症のリスクも高まります。また、キツネ同士の距離が近くなることで、疥癬などの病気も移りやすくなってしまいます。

池田先生からは、キツネをはじめとする野生動物との「共生」についても、投げかけられ、

参加者それぞれがキツネとの関わり方を考える機会になりました。
かわいいからと言って餌付けすることは、結果的にはキツネにとっても人にとっても良いことではありません。

キツネは公園にもともといる野生動物なので、人がキツネのことを理解し、一定の距離を

とり見守ることで、お互いにとって過ごしやすい公園になるのではないでしょうか。

今回のパークライフカフェは、1時間半という短い時間でしたが、池田先生のお話は、キツネを知り、関わり方を考える良い機会になりました。

参加してくれた皆さま、本当にありがとうございました。

「キツネのことが知りたい!」という方は、パークライフセンターに来てみてください。

パークライフセンターには、キツネに関することをまとめたニュースレター(号外)やセルフガイド等があり、問い合わせにも対応しています。

また、今後このホームページでは、北海道大学と作製した「動画」もアップする予定ですので、ぜひご覧ください。

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