お知らせ
自然情報
晩秋の景色
2022年11月07日
昨日今日は暖かく、綺麗な青空が広がっている月寒公園です。
紅葉は、見ごろを終えつつありますが、目では紅葉を、足元ではサクサクと足元の落ち葉を踏みしめる感触を楽しむことが出来ますよ。
月寒公園の野球場は11月13日まで、テニスコートは11月20日までと、例年より少し長く利用できます。
雪が降るまでの間、ぜひスポーツやお散歩で公園を楽しんでくださいね。
今年の紅葉は、なんとなく優しい色合いが多い中、歴史の森とこどもひろばの間にある
モミジの並木は、赤く色づいて、とってもきれい!
月寒神社に隣接する歴史の森は、大木が多く、赤く色づく木々も多いので、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。
ボート池に珍しいお客さん
2022年09月04日
最近、ボート池には、アオサギが遊びに来ています。
まだ幼鳥(こども)のようで、体が小さく、体のグレー色も柔らかくて、幼い感じがします。
アオサギは、成鳥になると頭に冠羽がついて、体長も1m程になるので、迫力があります。成鳥も、春先や秋に見かけることはありますが、幼鳥が夏に遊びに来るのは珍しいような気がします。
アオサギの他に、最近はオシドリも見かけるので、ぜひボート池で水鳥を観察してみてくださいね。
警戒心が薄いのか、近づいてものんびりくつろいでいましたよ
「夏休み企画!パークライフカフェキタキツネ」を開催しました!
2022年08月11日
今日は、朝7時から「夏休み企画!パークライフカフェキタキツネ」を開催しました。
早朝の月寒公園は、とてもきれいな青空が広がり、涼しくて、なんとも清々しい!
早起きは三文の徳と言いますが、本当に得した気持ちになるような天気でした。
月寒公園は3年前から、北海道大学と協働で、キツネの生態調査やベイト散布を行っていて、「パークライフカフェキタキツネ」で、調査で分かったことを報告したり、キツネについて考え、話し合う場を設けてきました。
今回は夏休み企画ということで、キツネの調査体験をメインに、小学生の子どもたちにも参加してもらって開催しました。
朝7時の多目的広場に集合しました!
キツネの研究者の池田貴子先生(北海道大学)と、ボート池を歩きながら、キツネがいないか、痕跡がないか、探しました。
夏は、足跡もフンも見つけづらい季節なので、みんなでよ~く探しても、なかなか見つかりません。
でも、「キツネのフンは、縁石など目立つところにあったりするよ」とか
「犬のフンと違って、植物の種だったり、動物の骨や毛などが入っていたりするよ」とか、
フンを見つけるコツを教えてもらいました。
エキノコックスは、キツネのフンを介して、人に感染します。
キツネのフンが見分けられたら、普段から気を付けることができますね。
「キツネのフンを見つけても、絶対に素手で触っちゃだめだよ」
月寒公園と北海道大学では、昨年度より、エキノコックス症のリスクを減らすために、
定期的にエキノコックス駆虫薬入りのベイトを散布しています。
今日は、実際のベイトを見せてもらい、どんなふうに撒いているのかを教えてもらいました。
そして、池田先生お手製の紙芝居を使って、エキノコックスがどうやって人に感染するのか?ベイトはどんな効果があるのか?も、教えてもらいました。
また、池田先生が調査で使っている、野生動物の自動撮影カメラも見せてもらいました。
キツネ調査用のカメラには、実はキツネに餌をやる人が映り込んでいることもあるようで、
キツネの行動だけでなく、人との関りや、他の野生動物の関わりについても、分かってきたようです。
エキノコックス駆虫薬入りのベイトを撒くところを、実際に見せてもらいました
最後にパークライフセンターで、スライドを見ながら、調査のおさらいをしました。
そして池田先生からは、「キツネと人は別な生きもの。過度な関わりを持つのではなく、
別な生きものとして尊重してほしい。”交わらない”それも共生です」とメッセージがありました。
今回、残念ながらキツネには出会えませんでしたが、キツネは野生動物なので、見たい時に見れるものではありません。
でも、足あとだったり、フンだったり、痕跡を見つけるコツを知っていれば、キツネがどんなところにいて、どんな風にしていたのかを推理することもできるし、出会うチャンスもあると思います。
池田先生から色々なことを教えてもらうことで、野生動物としてのキツネの姿が見えて、私たち人とキツネの関わり方について考えることができたように思います。
スライドの時間には、事前に参加者から出してもらった質問にも答えてくれました。
今回参加してくれた皆さんには、最後に「発見したこと」を書いてもらいました。
「キツネが掘った穴を見つけた!キツネは穴掘りが好きだった!」「ベイトはスゴイ!」
「キツネは夏毛と冬毛で違う」・・・・・それぞれに色々な発見があったようです。
皆さんに書いてもらった「発見したこと」は、後日パークライフセンター内に展示しますので、ぜひ見てみてくださいね。
今回参加してくれた皆さま、本当にありがとうございました!
パークライフカフェキタキツネは、また冬か春に開催できたらと思っていますので、
興味がある方は、ぜひ参加してみてくださいね。
参加した皆さんに書いてもらった「発見したこと」は、後日パークライフセンターに
展示します
夏の虫たち
2022年08月02日
夏休みになって、月寒公園は、毎日沢山の子どもたちで賑わっています。
そんな賑やかな月寒公園で、最近よく聞くのが、セミの声。
今年はセミの当たり年なのか、例年以上に色々なセミの鳴き声が聞こえます。
写真は、月寒公園で見つけたアブラゼミ。
ジリジリジリジリという鳴き声と、茶色い羽が特徴です。
月寒公園で生きものを調査している中学生が、写真を提供してくれました。
札幌の夏のセミと言えば、「エゾゼミ」や「コエゾゼミ」ですが、今年はこのアブラゼミの他に、「ツクツクボウシ」の鳴き声が聞こえたりもしています。
札幌市博物館活動センターが2020年度に実施したセミ調査では、札幌市内で10種類のセミが確認されたそうです。意外に色々な種類がいるようで、ビックリ!
今年の月寒公園も、調べてみたら、色々なセミが見つかりそうです。
珍しいセミがいたら、ぜひパークライフセンターで教えてくださいね。
今年月寒公園でよく鳴き声が聞こえるアブラゼミ
右のきれいなトンボの写真も、中学生が提供してくれました。
「クロスジギンヤンマ」という種類で、元々は北海道にいない種類でしたが、近年生息域を広げているトンボです。月寒公園でも、去年頃から少しずつ目撃されています。
パークライフセンターで実物を見せてくれましたが、鮮やかな黄緑色とスカイブルーの色合いが、本当に美しいトンボで、館内にいた子どもたちもビックリしていました。
クロスジギンヤンマ以外に、こちらも元々北海道では見られなかった「ショウジョウトンボ」も、今年は月寒公園で見つかっています。
温暖化の影響や、再整備工事により月寒公園の環境が変わったことで、見られるトンボの種類も少しずつ変わっています。今後も調査を続けることで、色々新しい発見がありそうです。
トンボや昆虫、花の情報は、パークライフセンターにも展示していますので、ぜひ情報収集に来てみてくださいね。
皆さまのお越しをお待ちしています。
クロスジギンヤンマはボート池につながる導水路で見つけたそうです
初夏の植物を観察しました!
2022年06月18日
今日6月18日と明日19日は、「フラワーソン」といって、5年に一度の全道一斉開花調査が行われています。
フラワーソンの開花調査を兼ねて、札幌市博物館活動センター主催の「ぶらりネイチャー 初夏のお花ガイド~月寒公園編~」が、月寒公園で開催されました。
博物館活動センターの山崎真実学芸員の案内で、ボート池周辺を散策しながら、
身近な植物を観察して、その植物にまつわるお話を聞きました。
特に、帰化植物のお話が興味深く、シロツメクサやムラサキツメクサは、牧草として持ち込まれた植物であること、セイヨウタンポポも、実は野菜として食べるために持ち込まれたことなど、身近な植物の意外な歴史を知ることができました。
また、ボート池周りでは、背が高いカモガヤなどのイネ科の植物に混ざって、一部分だけスゲの仲間がたくさん生えている場所がありました。スゲの仲間は湿った土に生えるので、植物を見れば、環境の違いを知ることができると、教えてもらいました。
ボート池まわりには、ヤマブキショウマがたくさん咲いていました
今回観察した植物は、以下の通りです。
・シロツメクサ(花)
・ムラサキツメクサ(花)
・ブタナ(花)
・ニセアカシア(花)
・コウリンタンポポ(花)
・キバナノコウリンタンポポ(花)
・カモガヤ(花)
・スゲの仲間
・ツルアジサイ(花)
・ヤマブキショウマ(花)
・ミズキ(花の終わり)
・ツリバナ(花)
・マイヅルソウ(実)
・クリ(これから開花)
・セイヨウタンポポ(花)
・ナナカマド(実)
・ユリノキ(花)
いつも見ている月寒公園の景色も、よく見てみると色々な花があり、その植物の背景を知ると、より親しみを感じるようになりました。
ぜひ皆さんも、月寒公園で初夏の花を探してみてくださいね。
そして、札幌市博物館活動センターは、月寒公園から車で5から10分程の場所にあります。
サッポロカイギュウなどの化石や植物、昆虫などの展示も充実していて、
とても楽しい施設です。ぜひ、行ってみてくださいね。
くつろぎの森では、コナラの大木の直径を測りました