お知らせ

管理事務所から

永遠の像補修工事の全容をちょっとだけ公開!

2025年11月14日

1110日の「月寒公園碑探訪会」で、永遠の像の補修工事に携わった樫山さん((株)東亜・ソロ・リフォーム社長)と、高橋さん(札幌彫刻美術館友の会会長)から、色々なお話を聞くことができました。
そのお話を元に、少しだけ補修工事を振り返ってみましょう。

 

「永遠の像」は、札幌市と豊平町合併記念として昭和37年に建立したコンクリート彫刻で、大分出身の彫刻家、竹中敏洋さんの作品です。

男性を中心に、妻と子、老男性の4人の裸像で、老男性はまさかりを持ち、男性も女性も非常に逞しく筋肉が隆々とした姿は、この地を開拓した人々の力強さを感じます。

補修前の永遠の像

コンクリート彫刻の寿命は50年程と言われているそうで、設置から60年以上が経過した永遠の像はいたるところにヒビが入り、「爆裂」(膨張により自壊する現象)により欠損箇所も多くありました。そんな状態のコンクリート彫刻を補修するのは、本当に大変な作業だったそうです。

では、どのように補修を進めていったのかを、少しだけ写真と共に見ていきましょう。

第一段階は、元々あった塗装をとる作業です。写真のように、機械をなるべく使わずに、紙やすりやワイヤーブラシを使って、手作業で何日もかかって、塗装をとっていきました。

1007既設塗装除去

手作業でもともとあった塗装をとっていきました

第二段階は、ひび割れの補修です。
ミクロカプセルという注射器のようなものを像に刺し、接着剤のエポキシ樹脂を一定の速度で自動注入していきます。

無数のミクロカプセルを刺された像の姿は、荒療治を受けているように見えてしまいますが、これだけの対処が必要なほど痛んでいたことも実感しました。

1010ひび割れ補修

エポキシ樹脂を注入し、ひび割れを補修します

第三段階は、いよいよ欠損部の補修です。

4人すべての像の鼻は欠損し、男性の像はあごや瞼に大きなヒビが入り、こどもの左手は無くなった状態でした。

無くなった部分を復元させるのは、最も難しい作業で、彫刻家の唐牛幸史先生が協力してくださいました。
古い写真を探して、オリジナルを分析し、鼻の高さや大きさ、手の握り具合など細かな調整をして作り上げ、この先凍害等で欠損しないようにしっかりと取り付けました。

そして像にあった無数の穴を、1㎜ほどの小さな穴まで見つけて、全て手作業で埋めていきました。

欠損部の補修には、彫刻家の唐牛幸史先生が携わりました

最終段階は表面保護塗装作業です。

現代では高性能の塗料も様々開発されていて、今回は像の中の水分を出しながら撥水効果もあり、カビや藻の発生が防げる塗料を採用し、仕上げました。

9月末に始まった補修工事は、休日もなく毎日続けられ、11月上旬にようやく囲いがとれて、生まれ変わった像がお披露目されました。

1027塗料

最後に、高性能の塗料で表面を塗り仕上げます

「以前より白くなった!」と思われた方もいるかと思います。
実は永遠の像完成当時は、もっと白かったそうですが、雨や雪にさらされて、長い年月木々に囲まれたこの地にあり続ける中で、段々とこの場所にあった風合いに変化していったのだそうです。
なるほど、真っ白な姿を見られるのは今だけで、これから先は少しずつ変化していって、年月を経てどんな風合いになるのか、楽しみですね。

補修工事を終えられた時、東亜・ソロ・リフォームの方が、「すごく楽しかったです」と晴れやかな顔をして仰っていました。今回、補修工事に携わった方々は、永遠の像がこれから先もこの地であり続け、たくさんの人に親しまれることを願いながら作業されていました。

永遠の像が作られた時もきっと同じように、たくさんの人々の思いがあっただろうと想像し、それを継承して未来につなげることの大切さも感じました。
 たくさんの人の思いが込められた永遠の像を、これからも大切にしていきたいですね。

(写真提供:(株)東亜・ソロ・リフォーム)

完成

補修を終えた永遠の像

公園管理運営士会北海道支部講演会のお知らせ

2025年11月14日

月寒公園と協働でキツネの生息状況調査やエキノコックス対策を行っている、池田貴子先生(北海道大学高等教育推進機構CoSTEP特任講師)が、12月5日の公園管理運営士会北海道支部講演会においてご講演されます。

「北海道都市部におけるキツネとエキノコックス対策」をテーマに、人間社会のそばで生活する都市ギツネとエキノコックスについてのお話から、野生動物問題にあるリスクとコミュニケーションについてのお話まで、幅広くお話頂きます。

月寒公園で毎年開催してる「パークライフカフェキタキツネ」や「月寒公園ピクニック」では、キツネに関する情報提供だけではなく、様々な考えの人が話し合えるような対話の場づくりを大切にしています。そんな月寒公園における様々な実践のお話も、沢山聞ける講演会になりそうです。

公園管理に携わる方だけではなく、一般の方も参加できる講演会です。皆さまのご参加をお待ちしています。

公園管理運営士会北海道支部講演会

日時:令和7125() 14:0017:00

会場:Space札幌 大通EAST

   札幌市中央区南2条東2丁目7-1 3NEOビル7

第1部「公園管理運営士資格とこれからの公園管理運営のあり方について」

橘俊光氏(一般社団法人公園管理運営士会 会長、株式会社空間創研 執行役員)

第2部「北海道都市部におけるキツネとエキノコックス対策」

 池田貴子氏(北海道大学高等教育推進機構 CoSTEP 特任講師)

参加は無料、定員は40名です。

参加申し込みはGoogleフォームからお願いします。

https://forms.gle/ug9v9opQ7S1qMAzw8

チラシもこちらからダウンロードできます。

講演会チラシ_公園管理運営士会北海道支部_R

永遠の像が修復されました

2025年11月03日

9月下旬から修復作業が続けられていた「永遠の像」の囲いがとれて、
きれいになった像がお目見えしました。

以前の像は、長い年月の風雪に耐えた姿で黒い斑点やヒビがありましたが、1か月以上に及ぶ修復作業により、本当に美しく生まれ変わりました。

永遠の像は、札幌市と豊平町合併の記念として、今から64年前の1961年に設立されました。当時は周囲に木々も少なく、永遠の像の眼下には町が見えたようですが、長い年月を経て周囲の木々も大きくなり、今では歴史の森の木々に囲まれるように永遠の像は立っています。
今回修復に合わせて、周囲に伸びた枝も少し剪定したので、周囲も明るくなりました。

今日は久しぶりに晴れたので、歴史の森の紅葉に彩られて、太陽の光を浴びた永遠の像はとても美しく、一段と凛々しく見えました。

今は真っ白い像ですが、これからまた長い年月をかけて、少しずつ月寒公園の木々や環境に合わせた色合いになるそうです。大切に見守りたいですね。

来週の月曜日、11月10日には、永遠の像を始めとする月寒公園の碑を巡る「月寒公園碑探訪会」を開催します。

永遠の像の修復に携わった(株)東亜・ソロ・リフォームの方や札幌彫刻美術館友の会会長の高橋大作さんから、補修技術のお話や、苦労話、裏話をお話頂きます。
欠損部の修復はどのように進められたのか、ヒビ割れを補修する技術とは、今と昔の材料や技術の違いとは?など、今しか聞けない貴重なお話が聞ける探訪会です。

参加ご希望の方は、月寒公園パークライフセンター窓口または、電話(011-818-3150)でお申込みください。

皆さまのご参加をお待ちしています。

01_碑探訪会チラシ_R

森のあそび場・こどもひろばの利用を開始しました

2025年04月18日

公園スタッフによる点検と清掃が終わり、

森のあそび場とこどもひろばで遊べるようになりました。

森のあそび場は、大きな遊具が沢山あるので、子どもたちに大人気です。今年もたくさん遊んでくださいね。

※ロング滑り台は、専門業者の点検後に利用を開始しますので、もう少しお待ちください。

森のあそび場の遊具を点検していたら、遊具の裏側に、かわいい小鳥が描かれているのを見つけました。

誰も気づかないような遊具の裏側に、こんなひみつが隠されているとは!

月寒公園の遊具はなかなか凝って作られているなぁと感心します。

小鳥は滑り台の裏側にいるので、ぜひ探してみてくださいね。

滑り台の裏側に描かれた小鳥。探してみてくださいね!

遊具はまだ雪の中

2025年04月08日

家の周りや道路の雪は、ほとんど無くなりましたが、月寒公園では日当たりの悪い場所にまだまだ雪が残っています。

写真は、今朝の「もりのあそびば」、まだ雪が沢山残っていますね。

遊具は、雪が完全に解けてから、春の清掃をして、遊具の点検をして安全を確認してから、利用を開始します。もりのあそびばの遊具で遊べるのは、少し先(4月中旬以降)になりそうですね。

雪解け状況に合わせて、遊具は順次開放しますので、ホームページをご確認頂ければと思います。

もりのあそびばは、まだまだ雪が残っています

散策の森には、フクジュソウが一株だけ、顔を出していました。

今日は曇っていたので、花は閉じていましたが、太陽が出てきたら、火の光を浴びるように、きれいな花を開くでしょう。

花壇ではクロッカスも咲き始めました。

月寒公園の小さな春を探してみませんか?

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